家に帰ろうよ、もう家に帰ろうよ。

■小学生の頃、テレ東2時のロードショーで観たってことは夏休みかなんかだと思うんだけど、とにかく幼心に衝撃的に面白くてぶるぶる震えた映画があって、ある程度成長してビデオ屋なんかに一人で行くようになってから「あれなんて映画だっけな?」と探してはいたんだけどさっぱり見つからず、なにせ題名もなにも分からずで、戦争に駆り出されたドイツの少年兵たちが、ある橋を舞台に苛烈な戦いを繰り広げるっていう白黒のドイツ映画(多分)、くらいの記憶しかないので、探すとっかかりがまるでない。そのうち忘れて、何年か経って思い出してはまた探すけど見つからず、そのうちまた忘れちゃうの繰り返し。

なんか多分スターリングラードの戦いだと思うんだよなーとか、橋を守って戦うんだよなーとか、建物の中でパンツァーファウスト(携行式の対戦車ロケット)の後方爆風で味方の顔がヤケドでぐしゃぐしゃになるんだよなー、そんなおぼろげな記憶しか無かったんだけど、なんとなく今日気が向いて「ドイツ映画 戦争 橋」で検索してみたらあっさり出てきた。

1959年、ベルンハルト・ヴィッキ監督の「Die Brücke」、タイトルはそのまんまで「橋」でした。パブリックドメインになっているようでyoutubeにも全編UPされてた。まさかね、こんな風に今日この映画に出会えるとは。

内容はというと、ドイツ少年兵達がほぼ全滅になるまで地獄の戦いを繰り広げ、もちろんパンツァーファウストの後方爆風シーンもあり、たった2人が敵味方ぐっちゃぐちゃの殲滅戦を生き残り、どうにかアメリカ軍を撃退し橋を守りきったわけだけど、2人の前にやっとのことで現れた味方の大人ドイツ兵は「この橋はそもそも守らないでも良い橋だった。退却指令が出ていた」旨を伝える。あまりのことに激昂した少年一人が大人ドイツ兵を射殺。同時に引かれた引き金で少年一人も死亡。たった一人生き残った少年兵は動かなくなった友人の腕をぐいぐい引っ張りながら「家に帰ろうよ、もう家に帰ろうよ」と泣く。カメラがクレーンで上にあがり、橋の全景を映してエンド。黒バックに「あまりに些細な出来事のため、軍の記録には残っていない」の文字。

希望ゼロ。無し。地獄。なんでこの映画を約25年にわたって記憶してたんだろうってああトラウマだったのか、と。やっと気づきました。



しかし橋をめぐる戦いの描写はとにかく迫力満点、リアルで一見の価値ある凄まじさ(後方爆風の事故もそのリアルさのひとつ)。スターリングラードだと思ってたのは建物をめぐる戦いがあったせいで、全然ロシア戦線ではなかったんだけど、ドイツ第六軍の悲惨過ぎる戦いとかぶったせいもある。

なんでも「プライベート・ライアン」のラストシーンのモチーフににもなったとか。
あえて言うがオススメだ!









[ 2012/10/29 22:50 ] 雑記 | TB(-) | CM(-)