読了本パンチライン


「辞書になった男 ケンボー先生と山田先生」/佐々木健一
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:『三省堂国語辞典』を作ったケンボー先生。
『新明解国語辞典』を作った山田先生。
知られざる二人の編纂者の友情と決別。

:助手として鬱屈とした思いを発酵させ続けた一本気な堅物、山田先生。
トップに立っていたからこその鷹揚さをもち、自身の探究心とともに"言葉の砂漠"に沈んでいったケンボー先生。

:唐突に行われる山田先生の離反、そして家族だけにしか見せられなかったケンボー先生の憤怒。

:辞書の中の「語釈」「用例」を通し、二人のライバルの心中が語られる。
【実に】の用例「助手の職にあること実に十七年〔=驚くべきことには十七年の長きにわたった。がまんさせる方もさせる方だが、がまんする方もする方だ、という感慨が含まれている」
版を重ねるごとに語釈、用例は変化し、2人の編纂者の心が変わっていく様が読み取れる。

:『言葉にあるのは「変化」であり「乱れ」ではない。言葉の問題は自分の見識を基準にして考えちゃいけない。つまり「俺の日本語は正しい日本語だ」という立場でものを言っちゃいけない。「そんな言い方はしない」と頭から断定してはいけない』ケンボー先生








[ 2016/04/14 11:37 ] 読了本パンチライン | TB(-) | CM(-)